私は返事ができなかった。
その言葉が、胸の奥へゆっくりと染み込んでいく。
美咲先輩は腕時計へ視線を落とし、小さく笑った。
「オーディションまで、まだ少し時間があるの。」
「だからね。」
そう言って、美咲先輩はスマートフォンを取り出し、私へ画面を向けた。
そこには、
『東京ノースレイヴンズ 公開練習』
という案内が表示されていた。
「今度、公開練習があるの。」
「選手も、チアも、新シーズンに向けて練習してるところ。」
「試合とはまた違う雰囲気が見られるよ。」
私は画面を見つめたまま、小さく息をつく。
「まずは見に来ない?」
「オーディションを受けるかどうかは、そのあと決めればいい。」
「無理にとは言わない。」
「ただ、一度だけ。」
「今のノースレイヴンズを、自分の目で見てほしい。」
バスケットボールなんて、ほとんど知らない。
応援するチアの世界も、まだ知らない。
それでも。
知らないまま諦めるのは、少し違う気がした。
「……分かりました。」
顔を上げる。
「一度だけ、見に行きます。」
その返事を聞いた美咲先輩は、昔と変わらない笑顔で頷いた。
「ありがとう。」
その笑顔が、少しだけ嬉しそうに見えた。
「きっと、凪の知らないチアが待ってるよ。」
その言葉が、胸の奥へゆっくりと染み込んでいく。
美咲先輩は腕時計へ視線を落とし、小さく笑った。
「オーディションまで、まだ少し時間があるの。」
「だからね。」
そう言って、美咲先輩はスマートフォンを取り出し、私へ画面を向けた。
そこには、
『東京ノースレイヴンズ 公開練習』
という案内が表示されていた。
「今度、公開練習があるの。」
「選手も、チアも、新シーズンに向けて練習してるところ。」
「試合とはまた違う雰囲気が見られるよ。」
私は画面を見つめたまま、小さく息をつく。
「まずは見に来ない?」
「オーディションを受けるかどうかは、そのあと決めればいい。」
「無理にとは言わない。」
「ただ、一度だけ。」
「今のノースレイヴンズを、自分の目で見てほしい。」
バスケットボールなんて、ほとんど知らない。
応援するチアの世界も、まだ知らない。
それでも。
知らないまま諦めるのは、少し違う気がした。
「……分かりました。」
顔を上げる。
「一度だけ、見に行きます。」
その返事を聞いた美咲先輩は、昔と変わらない笑顔で頷いた。
「ありがとう。」
その笑顔が、少しだけ嬉しそうに見えた。
「きっと、凪の知らないチアが待ってるよ。」


