真夏の一夜は恋の始まり(新装版)

 「それに、その後もあれは事故みたいなものだって言われてるし、あの時は酒が入ってて勢いみたいなものだったし、現に花凛は何も覚えてなかったし…また覚えてないのは嫌だったので、タイミングを伺ってたらこうなりました。それにあんまりやりたくなさそうだったので…。」

 あっ、あの事故みたいなものだった発言をまだ気にしてたんだ。あれは逃げるために言っただけだったのに。つまりそういう事したい気持ちはなかった訳ではないと?

 「成程。私は逆に大一にはそういう気持ちはないんだろうなと思ってました。うちらはもうプラトニック路線でそういうのはないんだと思ってました。」と言ったら、「そんな訳ない。」と両側のほっぺをふにーっと軽くつままれた。

 「花凛、触っても良い⁇」

 そこ聞くんだな。私はクスッと笑ってしまった。

 「今更。」

 私は笑って言って大一の頬にそっと触れた。そしてゆっくり顔が近づいて私達はキスをした。