真夏の一夜は恋の始まり(新装版)

 「その事で、花凛に言わなきゃいけないことがあるんだ。あの夏の日、俺達最後まではしてない。」

 大一の意外すぎる言葉に私は耳を疑う。い、今最後までやっちゃってないって言った⁈

 「ええ⁈でも、私何となく抱き合った記憶とかあるし、起きたらお互い服着てなかったし‼︎」

 でも…確かに言われてみれば最後までした記憶がない。
 
 「あの日キスしたり、抱き合ったりしたけど、自分で服脱いで花凛途中で寝ちゃったから、結局最後まではできなかったとそういうわけです。」

 成程…。って私自分で服脱いだんだ⁈は、恥ずかしい…。なんて醜態だろう…。

 「そうだったんだ。だから私には抱き合った何となく温かい温もりの記憶しかなかったんだ⁈」

 私はあの夏の点と点がようやく繋がった気がした。でも、何であの時言ってくれなかったんだろう…⁇

 「あの時言ってくれたらよかったのに。」
 
 「あの時花凛は相当混乱してたし、何となく言うタイミングを逃して…。」

 それに…と言って大一はバツが悪そうに続けた。