真夏の一夜は恋の始まり(新装版)

 「あのー⁇いつも私といると不機嫌そうだし、何も言わないし、私に怒ってます⁇」

 私は意を決してそのまま聞いてみた。

 すると、今まで不機嫌そうだった長内さんの表情が少し柔らかい表情に変わっていく。
 あっ、ちょっと表情が柔らかくなった。不機嫌そうじゃなくなったかも⁇

 「別に不機嫌なわけでも怒ってるわけでもなくて、ただ何話していいか考えてて、こういう顔になるだけで…。」

 あっ、そうなんだ…。それってつまり私と同じなのかな⁇私嫌われてるわけじゃなかったんだ‼︎

 「あっ、そうだったんですね。それなら良かった。」

 つまり長内さんて不機嫌なわけじゃなくてただ不器用なだけなのかな⁇不機嫌そうにしてるのもただ照れてるだけ⁇
 
 「ハハハ。もしかして今まで照れてただけですか⁇」と私は声に出して笑って言ってしまった。

「笑い事じゃないし。そっちこそいつも俺がいると嫌そうだし、口数減るし、秋元達と話す時と全然態度違うし…。」
 
 「えっ⁉︎私嫌そうにしてますか⁇秋元さん達と話せるのは別に意識してないからで、長内さんと喋ると意識してしまって何となく自然に話せないだけです。」

 そう言って誤魔化すようにハハハと笑って言う私は長内さんの照れが伝わってしまい、何となく照れてしまった。