真夏の一夜は恋の始まり(新装版)

 「結局辞めちゃったから、別に偉くない。」
  
 あっまた大一ちょっと照れてる。その後も昔の大一可愛いとからかったら、「笑いすぎ。」と言われてしまった。

 大一は結構野球の強い高校にいたそうだ。でも、高2の時に怪我をして諦めたのだそうだ。怪我をして野球を諦めた大一の気持ちはどんなだったんだろう⁇きっと、辛かったに違いない…。
  
 「良く頑張ったね。」とまた頭を撫でたら、「子どもじゃないし。まあ…もう昔の事だから。」と言ってまた照れていた。

 大一の部屋にはベットがあって、その下に布団が敷いてある。「俺は下で寝るから、花凛はベットで寝てと言われたから、私布団でいいよ⁇」と言破れたら、「いや、いい俺が下で寝る」と言われてしまい、私は渋々ベットで寝る事になった。

 さすがに2人で寝られないよなと思い、ちょっと残念に思ったけど、実家だしさすがに別々だよなと思い、仕方なく別々に寝る事にした。

でも、電気を消してベッドに入ったのに、中々寝られない…。

 「大一寝た⁇」

 私は眠れなくて話しかけた。大一は寝てしまっているかもしれない…。

 「いや。寝てない…。」

 大一も寝てないようだ。

 「ちょっとそっち行ってもいい?」

 「……。」

 「いいけど…。」

 私はお邪魔しますと小さい声で言ってそっと下の布団に移動した。

 普通サイズの布団はやっぱり狭い。どうしてもピタッとくっついてしまう。私は何となく離れ気味に距離を保った。

 「大一のお母さん優しくて楽しい人だね。怖い人だったらどうしようかと思った。」

 私は緊張したけど良かったと言って安堵した気持ちを大一に打ち明けた。