真夏の一夜は恋の始まり(新装版)

 ホテルに着いて花凛をおろしたその時…。

 🎵ピューバン、ピューバン🎵

 海の方から花火の音がした。

 千鳥足でフラフラ歩く花凛は「花火だ〜。」と言って海辺に近づいて行ってしまう。歩き方が危なっかしくふらふらしていてつたない。
 俺は放っておくわけにもいかずに花凛を追いかけるように後をついていった。

 「きれー。」

 花凛は花火を見ながら目を輝かせている。確かに花火は綺麗だった。 
 俺たちは花火が何発も何発も上がる様子を2人で眺めた。

 「あー。私今ちょー幸せ。花火は綺麗だし、こんなイケメン男子が隣にいて、私今本当に幸せ。」
 
 そう言うと花凛は俺に満面の笑みを向けた。

 俺は心臓を撃ち抜かれたようは気持ちになった。

 「長内くんには人を幸せにする事はできないと思う。」

 昔元カノに言われた記憶が蘇る。

 「幸せって俺たち今日会ったばっかだし…。」

 俺はドキドキする気持ちを誤魔化すように言葉を発した。


 🎵ピューバン🎵

 また花火が上がる。花凛が俺に近づいた…。

 「夏のいい思い出…。」

 そういうと花凛が俺にキスをした。一瞬頭がフリーズしてしまい、俺は固まった…。

 「思い出なんかで終わらせない。」

 俺達はまた花火が何発も上がる中キスをした。