真夏の一夜は恋の始まり(新装版)

 顔を見なきゃこれくらい言える。そう言ったけどやっぱり大一は照れているようだ。

 「はい。大一だけ見てる。どこにも行かないよ。」

 クルッと回って私は応えた。どれ程勇気を出して言ったんだろう。私は愛しさが込み上げてきて自分から大一の唇にチュッとキスをした。

 「ちょっちょっと待って。キスしたらこれ以上はやばいかも…。」

 大一の左手によって咄嗟にキスは静止された。私は一瞬でも意味が分からなくて首を傾げてしまう。

 「やばいって…⁇あっ⁈」

 成程。やばいってそう言う事か…。理解するのに数秒かかった…。

 「していいならするけど⁇」

 大一は凄く言いにくそうに照れながら言葉を発した。部屋に来たいって言ったのは私だし、私も大一を抱きたいとか、女の私が言ったらはしたないって思われるかな…⁇

 「して大丈夫です。」

 この言葉のチョイスは正解なのか⁇それとも色気のなさ丸出しなのか⁇こういう気持ちを伝える時はどう言うのが正解なんだろう⁇

 了解。私達はお互い笑ってキスをした。そしてそのままベットに倒れ込んだ…。

 「2人だけの空間はそういう事したくなると困るので、部屋に呼ぶの避けてたっていうのが本音です。」

 ああそっか。だから私は呼ばれなかったのか…。

 「あー。大丈夫です。呼んでも…。」

 やっぱり私ははしたないかも…。でも、自分の気持ちは誤魔化せない。

 言わなきゃ分からない。言われないと伝わらない。本当の気持ちはちゃんと言葉にしないと伝わらない。

 ベッドに倒れ込んだ私達はいっぱいキスをして、いっぱい抱き合って、私達は結ばれた…。