真夏の一夜は恋の始まり(新装版)

 「いや、いいです今のは…。」と恥ずかしくなって咄嗟に訂正した。

 大一は下を向いてなにかを考えている。

 「部屋に来たいなら別に来てもいいし…。」

 大一もポツリと言って恥ずかしそうに言葉を発した。見ているだけで照れているのが分かる。

 「でも私…呼ばれた事ない…。誘われてもいないのに行けないので…。」と私は恥ずかしそうに言って下を向いた。

 「別に来ても何もないし。掃除してないから散らかってるし。それに、男ばっかの寮だから女連れてくると目立つし。でも来たいなら別に来てもいい…。」

 照れたように大一は言って、真っ赤になって顔を逸らした。

 「じゃあこれから行きたい。」

 我ながら大胆な発言だ。いきなり部屋に行きたいとは自分がどれだけ積極的なのかと恥ずかしくなった。

 「無理ならいいけど…。」と加えた。

 ダメ元だけど、違う女の人が入ったことがあるのに私が行ったことないとか、それは嫌だった。
 これはいわゆる嫉妬でヤキモチだと自分でも分かっているけどそれは素直に口に出せなかった。

 「別にいいけど…。」

 やっぱり大一はポツリと言って照れたように俯いている。

 急な事ではあるが、私達は大一の部屋まで行く事になった…。