真夏の一夜は恋の始まり(新装版)

 歩美と宮内さんは意気投合している。2人ともフランクな話しやすタイプだから息も合うようだ。あははうふふと笑いながら話している。

 そんな中私と長内さんはあまり盛り上がれず、何となくぎこちなかった。消防士のお仕事大変ですねとか、歳はいくつなんですか⁇とか、月並みの事しか言えない私。自分のトーク力の無さが嫌になる。

 長内さんは何とたまたま私と同じ26だった。たまたま知り合って同い年とか凄い確率だなと私は思ったが、長内さんはあまり気にしていないみたいだった。

 宮内さんは私たちよりも1つ年上の27歳で、長内さんとは同じ消防署の先輩だそうだ。
 
 なんやかんやで2時間くらい話し、「じゃあそろそろ。」と言ってお開きになる形となった。

 その時、「宮内さん私達場所移してまだ話しません⁇」と歩美が宮内さんを誘う。

 「あっいいよ。俺も歩美ちゃんともっと話したかったし。」と言って2人はお会計を済ませて行ってしまった。

 去り際に歩美から「私今日部屋に帰らないから、私たちの部屋なら花梨達で使っていいよ。」と耳打ちされ、「ちょっと待って歩美⁈」と引き止める間もなく2人は行ってしまった…。

 それって…⁉︎ってそんな気遣いいらないよ⁉︎長内さんも宮内さんに呼び止められ、何やら2人でひそひそ声で話している。

 歩美行かないでよ〜。私は声に出してこの状況をどうにかしてと叫びたい位だった。