余所者-よそもの-【 3 】



「………」



目を閉じて、深く、丁寧にお辞儀をした。







「今まで、お世話になりました」







顔を上げて、出口へと向かう。


ユキはついてきてない。


上手く言えて、よかった。



「……っ……」



こんなときですら。


泣けない自分で……本当に、よかった。





そうやって。

重い扉を、ゆっくりと自分の手で、閉ざした。


――カチャリ、と。

それだけの音が、やけに大きく響いた。