余所者-よそもの-【 3 】




「………」


彼の長いまつ毛が震えていた。

真ん中にある薄い瞳が、グラグラと揺れだした。



「行くな」



囁くような声だった。

だけど呟くなり、正気を取り戻したように目に力が宿り、言葉の輪郭をしっかりとさせた。




「行くな。かぁこ」




二度目は、力強い声だった。

裏腹に、私の両手を包むユキの手は、


……どこまでも、優しく、温かい。




「俺が守りたい」


「………」


「守るから。お前のこと、どんなことからも」




私は伝わってくる熱を払うように、首を横に振った。


「ユキさん。私は……」







「好きだ」






「………」