余所者-よそもの-【 3 】



痛んだ胸に、大きく息を吸い込めば。

首に浮き上がったすじを唇でなぞられ、胸まで下りていく。


「……どうして」

「………」


「こんなことしなくたって、そばに……」

「足りねぇんだよ、それじゃあ」


「何が足りないの……?」


「お前には、俺だけでいい」



私を見下ろす瞳は、壊れてしまいそうなほど苦しそうだった。

震えるその声だって、今にも壊れてしまいそうだった。



「そうすれば他の誰にも、壊されずに済むだろ」


「………」


「俺だけ……見てろ」




私には、わからなかった。


この傷だらけの男を、どうしてあげればいいのかが――……