余所者-よそもの-【 3 】




「トチ狂ったヤツの話は聞いてられねぇ」


「馬鹿言うな」


「ああ?」


「お前も、コッチ側だろうが……ッ!!」




二人の距離が簡単に縮まった。

振り上げた拳が、再び衝突する――……


そう予感した、瞬間。



――パシッ。



乾いた音とともに、千景の拳が突然止まった。

振り下ろしかけていたシドの拳も、その寸前でピタリと止まる。




「……紫藤さん。ここまでっす」




千景とシドの間に、割り込んだ男。

正面から千景の拳を受け止め、シドには背中を向けていた。



右腕の猛々しい龍が、千景の拳を喰らう。



――野間が、静かにそこに立っていた。