「終わりだ」 シドは強張った筋肉を解すように、ぶらぶらと手首を振って、吐き捨てた。 「終わりだぁ?」 千景は、鼻で笑うように言い返す。 「……痛みで、僕を止められると思うな」 「………」 「こんな身体……どれだけ壊れたって構わない」 目の前の背中から、ぞわりと毛が逆立つような気迫が溢れ出す。 まるで威嚇する獣のように、彼の輪郭そのものが一回り大きく見えた。 千景は後ろの私をシドから隠すように、身体を大きく広げて、叫ぶ。 「この人の帰る場所は、お前のところじゃない!!」