「お願い……もうやめてっ!!」
喉がつっかえそうになりながら叫んだ。
そのはずだった。
なのに、どうして?
「――――……」
「――――……」
シドも千景も、まるで聞こえてない。
止まらない。
千景は痛みに声を上げることすらせず。
シドの脇腹に鋭い蹴りを叩き込みながら、その手を逃れた。
そうして、そのまま。
――ドゴンッ!!
と。
力を失い、だらりと垂れた右腕。
千景は身体ごと回転し、その腕を鞭のようにしてシドの横っ面へ叩きつけた。
後ろに仰け反ったシド。
肩で息をしながら、腕を押さえる千景。
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