余所者-よそもの-【 3 】




「……千景」

「なに……」

「帰っても、会えなくなるわけじゃない」

「………」

「いつでも会えるよ」

「……会って、くれる?」

「もちろん」

「ママがどこに行っても。きっと僕、ずっと近くにいるよ」

「うん」

「僕はただ……離れたくないんだ」

「わかった」

「………」

「………」

「今日だけ、一緒に寝てくれる?」

「……服を着てくれるなら」



千景は泣き続けた。

独り言のように「いやだなぁ」とか、「でもなぁ」とか、小さな声で言いながら。



その晩。

千景は泣き疲れて眠った。


服を着ていたので、今日くらいはと。

私にしがみついたまま眠ることを、咎めなかった。