余所者-よそもの-【 3 】



「みぃんな、誤解してる」

「………」

「地下の売人は、死神なんかじゃない。掃き溜めにいる俺らにとっては、――最後の希望」


……希望?


「地下の売人は、俺らを死なせないから」


「死なせないって……」

「Z地区に集まった人間はそもそも全員バグってるからぁ。自分勝手やると、あっさり死んじゃうからねぇ」

「………」

「だから、死にかけた俺らと薬を管理して、ギリ生かしてくれる」


デックはそう言って、「まぁ、口癖は『死んで』なんだけど」と笑う。


最低最悪のZ地区。


タカが死んだ場所。

ドラッグで人が壊れていく場所。


そんな場所で、死なせないために住人と薬を管理している……?


「………」


もし、タカが生きていれば。


私はどんな風にシトウで生きていただろう。

シドやユキとはどんな風に関わって。
それにAnBarではどんな風に生活をしたかな。

そんな、たらればが頭をよぎる。


――いけない、と都合のいい妄想を遮断した。