私を囮に使うのが、効率がいい闘い方であったとしても。
ユキはそれを選ばない。
――『全部計算した。俺の計画は負けない。俺たちは絶対に勝つ』
私を安全な場所へ逃がした上で。
それでも勝つ方法を、何度も何度も考えてくれたんだ。
全部、私のためだ。
さっき、私はユキに『ひどい』って言った。
本当は、そんなこと思ってなんかない。
嬉しい。
嬉しいのに。
それでも、どうしたって嫌だった。
「………」
「きっとこれが、ユキちゃんとチカちゃんの腹の全部」
そう言ったリンコは、静かにユキに目をやった。
「……ユキちゃん」
「………」
黙り続けていたユキは、そこで深く息を吐く。
「かぁこ」
「………」
「……お前は、どうしたい?」
私は、どうしたい。


