余所者-よそもの-【 3 】



静寂の中、みんなの視線だけがちらちらと行き交う。

私へ。ユキへ。千景へ。潤へ。


誰かに集中したかと思えば、また散って。

やがて行き場を失くしたように、大半の視線がテーブルへ落ちた。


「一旦、俺から話すぞ」

やがて役割を買って出たように口を開いたのは潤だった。


「まず、多分カナコちゃんが一番気にしてるところから」


街は、どうなってるのか。

シドからは、私が離れればAnBarを潰すと……そう言われていた。


「結論から言えば、シトウは今のところ俺たちに何も仕掛けてきてない」

「……何も?」

「AnBarへの報復もなければ、ユキやチカ、俺らも全員、個人的な接触すらない」

「………」

「シトウは静かなんだ。奇妙なくらい」

何も、起きていない……。


「ただ、それも今日までかもしれない」


潤のその言葉に、私は顔を上げた。


「……どうして、今日?」

「カナコちゃんを、外に出したから」


――私が、外に出たから……?