それからようやく準備が整うと。
くっつけた大テーブルに全員が着席して、乾杯をした。
ユキ、サンコン、バン。
潤、リンコ、トウジ。
千景、デック。
皆が同じテーブルについて、お酒を片手にくだらない話で笑っている。
前までは想像もつかなかった景色が、目の前に広がっていた。
「………」
こうして見れば、やっぱり不思議だ。
これまでに、みんなから少しずつ聞いた話。
今日、この目で見たもの。
私が知らない間に。
一体、何があったんだろう。
賑やかな会話がふと途切れたとき。
ぼうっとしている私に気付いたユキが、「どうした?」と尋ねてきた。
「あの……。街のこと、教えてもらえませんか?」
その一言に、テーブルを囲んでいた全員がピタリと動きを止めた。
「私がいない間に、何があったのか。今、この街がどうなってるのか」
「………」
「知りたいです」


