……そうだった。
リンコの選んだ可愛い服。
胸元だけが攻撃的で、Vネックが深く開いていたんだった。
ぎゃあぎゃあと「アイツは出禁だ」「クビにしろ」と怒る千景。
いくらか宥めたサンコンがいよいよ困り果てると、潤が横から割って入った。
「アイツは思春期だ。カナコちゃんだけじゃなくて、全世界の女をエロい目で見てるから許してやってくれ」
そう言うと、バンが「フォローになってねぇだろ!」と床に転がったままツッコんだ。
不憫なバン。
私は上半身を起こして、手で胸元を隠した。
「それで。いつになったら支度は終わる?」
呆れたように呟きながら、ユキが背後から私の肩に自分のジャケットをかけた。
「……だから言ったのに」
さっきまでユキが着ていた、ほんのり温かい薄手のジャケット。
ユキは私の手首をそっと取ると、そのまま袖へ腕を通させてくれた。
「ありがとうございます……」
ブランケットだと動きづらいけど。
これなら動けるし、隠せる。
……さっきのも、そういうことだったんだ。
リンコは「せっかく選んだのに!隠さないでよ!」と文句を言ったけれど、ユキは頑として無視をした。


