「その服……」
「リンコさんに選んでもらいました」
今回は比較的評判がいい。
皆からも褒めてもらえた。
なのに。
「リンコは、趣味が悪い」
ユキはあまり好きじゃないらしい。
「変ですか?」
「………」
「たしかに、私には少し可愛すぎちゃったかな……」
仕方ないじゃない。
リンコは私に有無を言わさず、この服を選んだ。
……でも、自分でも可愛いって思ったんだけどな。
そう思っていると、ユキはおもむろに店内用のブランケットを取り出し。
私の首元からぎゅっと巻きつけた。
「……ん?」
「………」
「わたし別に、寒くないですよ」
ユキは何も言わない。
視線も合わない。
……似合わないって思うなら、似合わないって言ってくれたらいいのに。
せっかくリンコが選んでくれた可愛い洋服。
もしかしたら、ユキに褒められるかもって期待をしてしまった。
期待をした自分に、少し腹が立つ。
「用意をするのに邪魔なので、置いておきますね」
ブランケットを巻いたままカウンターには入れない。
私はユキの掛けたブランケットを取って、カウンターチェアに畳んで置いた。


