余所者-よそもの-【 3 】



一通り買い物を済ませ、買ったものをそのまま身につけて。

店内の全身鏡の前に立つ。


「可愛いわ。カナコ」

「………」


――鏡に映った、自分。

綺麗に整えられた髪。

ぽっと柔らかく色づいた頬。

リンコが選んでくれた、春らしい服と靴。


そこには、傷も、薬も、病院も。

何も知らないような私が立っていた。


「……リンコさん」

「なぁに?」


「ありがとう……」


ずっと、元気になることばかり考えていた。

身体のこと、眠ること、食べること。


そんな私が、今日。

……やっと、普通の女の子に戻れたような気がした。