千景が家を出たあと。
私とサンコンはリビングのチェアに腰かけて。
バンは途中で買ってきたであろうジャンプを、ソファの上で読みだした。
……そこは相変わらずだな。
「お店……長い間、お休みしてしまってすみません」
「かまいませんよ。バンくんがシフト増やしてくれましたから」
「バンくん、ごめんね、ありがとう」
私がそう声をかけると。
バンはジャンプの誌面から顔を上げ、ニカッと笑った。
「………」
その笑いに、思わず顔をしかめた。
なんか……変。
「いいってことよ。気にすんな!」
やっぱり、変。
だって前のバンなら。
バカナコのせいだぞ、とか。
なんでバカナコのためなんかに、とか。
憎まれ口の一つや二つ言ってもおかしくないのに。
どうしたんだろう。
「お前のおかげで、最近のAnBar、楽しーんだ」
最近のAnBar?


