――翌日。
身体の怠さは少しマシになって身体が動くようになると、この人のおかしさもよく見えるようになった。
まず、食事。
ダイニングテーブルで一緒に食べるようになった。
彼は、どんなものでもスプーンを使って食べる。
しかも、スプーンの持ち方が幼稚園児。
とても行儀が悪い。
持ち手をグーで握って持って、肘を上げながら口にかきこんでいく。
口の周りは汚いし、机の上だって食べこぼしがぽろぽろと零れていた。
次に、お風呂。
服を着ないと言っていたけれど、それ以前の問題だった。
お風呂上がり、彼は全身ずぶ濡れの状態で出てくる。
つまり、タオルで拭いてもいない。
髪から身体から、ぽたぽたと雫を垂らしながらあちこちを歩く。
「身体を拭いて」、とも「服を着て」とも注意をしたけれど、
「いつか乾くから」とだけ返ってきた。
私はそんな彼を見ないように、布団を頭の上まで被って、眠った。
その晩も。
「……いい加減にして」
彼は懲りずに素っ裸で布団に潜り込み、私の腕に絡みついていた。
怒鳴りつけると、「どうして怒ってるの?」と不思議そうに首をかしげる。


