余所者-よそもの-【 3 】



――翌日。

身体の怠さは少しマシになって身体が動くようになると、この人のおかしさもよく見えるようになった。


まず、食事。

ダイニングテーブルで一緒に食べるようになった。

彼は、どんなものでもスプーンを使って食べる。


しかも、スプーンの持ち方が幼稚園児。

とても行儀が悪い。

持ち手をグーで握って持って、肘を上げながら口にかきこんでいく。


口の周りは汚いし、机の上だって食べこぼしがぽろぽろと零れていた。



次に、お風呂。

服を着ないと言っていたけれど、それ以前の問題だった。


お風呂上がり、彼は全身ずぶ濡れの状態で出てくる。

つまり、タオルで拭いてもいない。


髪から身体から、ぽたぽたと雫を垂らしながらあちこちを歩く。

「身体を拭いて」、とも「服を着て」とも注意をしたけれど、

「いつか乾くから」とだけ返ってきた。


私はそんな彼を見ないように、布団を頭の上まで被って、眠った。


その晩も。

「……いい加減にして」


彼は懲りずに素っ裸で布団に潜り込み、私の腕に絡みついていた。

怒鳴りつけると、「どうして怒ってるの?」と不思議そうに首をかしげる。