余所者-よそもの-【 3 】



――夕方。

ソファで眠った千景が、スマホのアラームに目を覚ました頃だった。


インターホンが鳴り、やってきたのは――サンコンと、バン。


「カナコさん。思ったより元気そうですね」

「よ!バカナコ!」


変わらない二人に、私の顔が綻ぶ。


挨拶もそこそこに、リビングに入った二人。

寝起きの千景はソファでぼうっとしていた。


するとサンコンが千景に声をかける。


「チカさん。お疲れ様です」

「ん」

「デックさんが下で待ってましたよ」

「あー。そうだった……」


気だるそうにソファから立ち上がった千景。


「またね、サンコン。それから……そこのもじゃもじゃ口ピアスは、なんだっけ」

「バン、な!何べん言わせんだ。ぶっ飛ばすぞ」

「うん。お前もいい加減、僕への口の利き方を覚えないと八つ裂きにするぞ」

「………」


ちらりと透ける、地下の売人としての冷たい顔。

バンはまずいって表情をして、すぐさま押し黙った。


私は目を丸めて、立ち尽くす。


千景が、みんなと馴染んでる。

私の知らない間に、千景はAnBarの日常の中にいた。