余所者-よそもの-【 3 】



喧嘩が収まり、やがて千景が食事を終えると。

支度を済ませたユキが、家を出ようとリビングを横切った。


「おい。西側、どうする」

ソファにごろんと横になった千景が、ふいに低い声でユキに問いかけた。


ユキはリビングの戸の前で足を止め、静かに振り返る。


「現状維持。しばらく動かすな。先に東側を片付ける」

「じゃあこっちは僕が監視しておく。今日デックからお前に連絡いくと思う」

「ああ。こちらの結果は潤ちゃんからお前に報告させるよ」


ユキが淡々と答えると、千景は「ん」と短く返し、そのままソファの上で寝返りを打った。


「………」

二人の会話を聞いて、私はとても驚いた。

会話の中身そのものは、わからない。


でも。

デックや潤まで、ごく当たり前のように会話の中に出てくる。


千景と協力していること自体は、ユキから聞いていたけれど。

……思っていたより、ずっと深く繋がってるみたいだ。