目が覚めれば、朝が訪れていた。
「………」
朝日に明るくなった寝室。
目の前はシャツからのぞいたユキの鎖骨。
喉ぼとけを辿って顔を見上げれば、長いまつ毛を伏せて目を閉じてる。
寝付くまでって言ってたのに。
きっと寝落ちしちゃったんだろうな。
深く寝入っている様子のユキに、私は目が覚めてからも動かないでいた。
じっとして、たまにユキの寝顔を見て。
やっぱり綺麗な顔だな、とか。
寝顔は少し幼く見えるな、とか。
そんなことをぼんやり考えていると、私の脇のあたりに置かれていたユキの手がピクリと跳ねた。
その瞬間―。
パチッ!と効果音が聞こえてきそうなほどの勢いで、ユキの目が大きく見開かれた。
「おはようございます」
そう声をかけると。
「……俺、なんかした?」
ユキの第一声はそれだった。
「なにも……」
私がそう返せば、ユキは深く息を吐いた。
「眠れた?」
「はい」
「夢は見なかった?」
「見なかったです」
「よかった」
そう言って、やっと安心したように微笑む。
「おはよう、かぁこ」
「……おはようございます」
私も、そっと笑みを返した。


