時間になれば、私は寝室に向かった。
ユキは後ろからついてきて、私に布団を掛けてくれる。
「ユキさん、寝ないんですか?」
「俺はリビングでもう少し仕事する」
「そっか。私がこの時間に寝るようになったから、わざわざ帰ってきてくれたんですね」
「俺がやりたくてやってる」
「……ありがとうございます」
睡眠時間をどこかのタイミングで変えなきゃな。
獏と相談して夜睡眠にしたけれど、元々は夜型の人間。
AnBarに復帰すれば、また朝まで働くことになるから。
ユキは電気をパチン、と消灯させ、寝室を出た。
静まり返った一人の寝室で、ぐっと目を閉じた。
――――……
――……
暗い。
息が、できない。
誰かの手が伸びてくる。
逃げなきゃ。
なのに、身体が動かない。
「―――……っ!!!」
息を呑んで、目を開けた。
暗い天井。
「……はっ、……はっ……」
胸が苦しい。
布団を握る手には、びっしりと汗をかいていた。


