「も、もしかして……」
「ん?」
「みんな知ってますか?」
「どうだろ。でも、別に聞いてなくても皆わかってたと思うぞ?カナコちゃんとサンコンくらいじゃねーかな。わかってなかったの」
え。
そうなの。
「無自覚なのが一番タチが悪いよな」
「どういう意味?」
「いやぁ?その調子でユキをブンブン振り回してやって」
「……嫌味ですか」
「まさか。その逆」
「逆?」
「カナコちゃんくらいニブくてちょうどいい。じゃないと多分耐えきれない」
耐えきれない?
「だって26年分だぞ?」
「26年分って?」
「ユキが今までの人生で置いてきた感情。まるごと全部カナコちゃんにぶつけるわけだから」
「………」
「クッソ重いと思うわ、アイツ」
潤はそう言って、ケタケタと笑った。
「………」
ユキのこれまでの人生まるごとの感情が自分に向けられる……。
そう考えると、どこかわからないところがむずむずとした。


