「アイツ、相当参ってたよ」
「………」
「食うのも寝るのも、自分のことだって忘れたみたいだった。『このままじゃお前が倒れるぞ』って止めても聞かねーし、何言っても聞こえてないみたいでさ」
思わず、自分の服の袖を掴んだ。
「俺らも、もうどうしていいかわかんなくて」
とても、心配をかけてしまった。
わかってはいたけれど。
それでも、潤の口から語られたユキは、私の知らないユキだった。
「………」
「だからさ。帰ってきてくれてありがとうな、カナコちゃん」
「え……」
「本当よかった。俺やっぱユキのこと好きだからさ。付き合い長いし」
潤はおどけたように笑う。
「今のユキ見てると、我慢してるようには見えねーよ。なんてったって、好きな女のワガママを直接聞いてやれるんだから」
「……す、好きな……女?」
「何そのリアクション。告ったろ?ユキ」
「なんで知ってるんですか」
「サンコンから聞いたから」
そうだった。
AnBarで告白されたとき、サンコンさんも居たんだった……。


