余所者-よそもの-【 3 】



お惣菜を冷蔵庫から取り出していく。

その間に、ユキは奥で着替えを済ませていた。


ふと顔を上げると、髪まで綺麗に整えられている。

外出の格好だ。


「ユキさん、出かけるんですか?」

「うん。でもお前を一人にはしないから安心して。潤ちゃんが来る」

「潤さん。楽しみです」


潤と会うのも久しぶり。

久しぶりすぎて、少し緊張するくらい。


「今後も、俺が出かけるときは代わりを呼ぶ。1人の時間はないようにする」

「私、少しくらいなら1人で平気ですよ」


ユキは黙って首を横に振った。


「俺が平気じゃない」

「………」

「マンションの周りにも人を置いてる。何かあればすぐ俺に連絡が入る」

「……人?」

「お前の知らない人間。気にするな」


「………」

ユキは、それ以上のことを何も言わない。


だけど。

千景が何の反対もせずここに帰ってきて、今朝もあっさり出て行ったことを考えれば。

この場所なら、大丈夫ってことなんだと思う。


「だから、お前は何も心配しなくていいよ」


私が知らないだけで。

ユキは、私がここに帰ってこられるように、手を尽くしてくれていたんだろう。

私の見えないところでまで、私はこの人に甘やかされてる。


「ありがとうございます」