私もベッドから起き出し、ユキの後を追った。
けれど、廊下に出たところで浴室からシャワーの音が聞こえてくる。
ユキの様子が気になりながら、そのままリビングへと向かった。
ぐるりと見渡せば、ずいぶんと散らかった部屋。
「………」
片付け、頑張ろう。
この家でやれることがあって良かった。
約一ヵ月、ただじっとしているのも退屈だし。
何かやることがあったほうが気が紛れていい。
自然と口端が上がる。
私がキッチンで水を飲んでいると、ユキがシャワーから戻ってきた。
「かぁこ。ご飯食べよう」
いつものユキの声。
さっきの違和感は気のせいだったのかもしれない。
「何かつくりますか?」
「ううん、買ってきたから」
ユキが開けた冷蔵庫の中には、たくさんの惣菜が詰め込まれていた。
「……多いです」
「そう?」
「用意しますね」
私が支度を手伝おうとすれば、ユキが「いいよ、座って待ってて」と代わりに動きだす。
だけど私は、
「やりたいです」
動かなきゃ、ずっと身体はなまったままだ。
ユキは何も言わず、私に場所を譲った。


