「……ちょっ、獏さん!ウソ言わないでください!」
「嘘?どれが」
「どれって、」
「何回も夜中来たよな?そんで、俺に会いてぇとも言ったな?」
「それは……そう、だけど」
あれ?
おかしい。
これじゃ獏が言ってることが本当みたいになっちゃう。
「俺があと一週間預かってたら、どうなってたかわかんねぇな」
すると。
視線を遮るように、私と獏の間に千景の背中が割り込んできた。
「今すぐ帰ろう」
そうかと思えば、視界が大きく反転。
瞬く間にユキの肩に担ぎ上げられた。
「帰るぞ、かぁこ」
「え?あ……はい」
バタバタとラボから撤退する私たち。
ラボでは悪魔のような笑い声が響き渡っていた。
「あはははは!じゃあな!お嬢ちゃん」
あの……ヤクザ医師め。


