余所者-よそもの-【 3 】



だって、こんな物音を立てたらさすがに……。



「お前らねぇ、予想通りすぎ」



背後から伸びてきた、呆れた声。

振り返れば、獏が立っていた。


「色男はまぁいい。チカは論外。普通に器物損壊罪ね、コレ」


獏は千景を睨みつける。

「自腹で直せよ」


そうして気を取り直したように、――パン!と手を叩いた。


「はい!じゃーあ、皆さん。身も心も支度が整ったっつーことで、お嬢ちゃんはめでたくラボ卒業!」


その景気のよい声に、私は目を丸めた。


「最後に渡す薬の説明するから、こっち来い」


獏はそう言って背中を向けると、調合室に向かって歩きだす。


呆気にとられたまま、ユキと顔を見合わせた。

ユキも同じ気持ちだったのか、小さく肩をすくめると。


ゆっくりと、獏について歩いた。