余所者-よそもの-【 3 】



……おう?

獏のそのあまりにも軽い二つ返事に呆気にとられた。


「………」

「………」


獏の次の言葉を今か今かと待っている内に、メロンを切り終えてしまう。


「……え。あの。獏さん」

「なんだ」

「話聞いてました?」

「聞いてたよ」

「私、オランダには行かないって」

「うん」

「それだけ?」


ちらりと獏を見上げれば。

意地悪い顔が返ってきた。


「なんだよ。俺にまで欲しがってほしいのか?欲張りだな、お前」

「ち、違います」


器に盛りつけたメロン。

獏がフォークにぷすりと刺して、一口食べた。


「帰る場所。自分で決めたんだろ?」

「はい」

「じゃあ、それでいい」

「………」


「――ただしッ!!」


獏は突然、声を張り上げると共に、フォークの先を私に向けた。


「うわっ」


思わず背中を逸らせ、退く。

危ないし、行儀が悪い。


「その決心。アイツらには言うな」


……どういうこと?