余所者-よそもの-【 3 】




「例えば、仮に、本当に」

「………」

「お前の言う通り、お前のせいで死んだヤツがいたとして」

「………」



「死んだヤツの選択は、死んだヤツのモンだ」

「………」


「だから、そいつの選択まで、勝手にお前が背負うな」



背負う――……



――『リンコが身体を張ったのは、リンコがそうしたかったからだ』

――『そばにいて欲しいから、優しくするだけ』


「………」



「チカの選択は、チカのモン」

「………」

「俺の選択は、俺のモン」

「………」


「じゃあ、お前の選択は?」


私の、選択は……



「私の……もの」



目の前に置いたメロン。

夕方に食べた、イチゴ。


私が選んだ、フルーツ。

私が選んだ、ユキとの時間。


これまでこの場所で、獏と一緒に選び続けてきた。


夜ごはんも、お風呂の時間も。

飲み物も、眠る時間も。


本当はなんでもよかった。

『大丈夫』『平気』『なんでもいい』


これまで散々、相手に合わせてきた。

目の前の誰かがきっと笑ってくれる選択を、自分の選択だと、思い込んでいた。