私は一人、ベッドに入ってからも考えた。
私が今日許せたもの……。
「………」
答えが出ないとき。
いつも獏と一緒にやっているように、今日一日を振り返ってみる。
勇気を出して、ユキにお願いをした。
ユキは嫌な顔一つせず、応えてくれた。
――『抱きしめたい』
「……っ」
昼間のユキがぽん、と浮かんで、また顔が熱くなる。
……そうじゃなくて。
今日、私はユキにたくさん本音を言った。
帰らないでほしい、もそう。
何も返せてないってことも、告白の返事をできてないことも。
でも全部、ユキはそれでいいって言った。
そしたら、ユキはたくさん教えてくれた。
千景とのことや、AnBarのこと。
ユキの家のこと。
まるで……いつでも帰ってきていいよって言うみたいに。
帰る、場所。
――『お嬢ちゃんがどこで、誰と、どうやって生きるか』
――『お嬢ちゃん自身に答えを出させる』
「………」
どうしよう。
これから、私はどうしたいんだろう。
帰りたい。
だけど、私が帰れば……。
途端。
頭の中に、黒い記憶が次々と押し寄せた。
シドや、野間。
――リビドー……。


