――一方、ラボでは。
獏が、あまりにも遅い二人の戻りに頭を抱えていた。
「俺、やっちまったかなぁ」
カナコの課題を見つけた。
宿題として出したのはいいものの。
もし。
変な甘え方をして、あの色男を暴走させていたらどうしよう。
カナコは自己肯定感が低い。
今のアイツに必要なのは、甘えることであって、惚れた腫れたじゃない。
もし妙な方向に転べば、余計な罪悪感まで背負いかねない。
そして。
あの色男はカナコの前ではただの馬鹿だ。
頭の中は中二の夏休み。
ダメだ。
やらかした気しかしない。
――ガタ。
獏は意を決して、立ち上がった。


