余所者-よそもの-【 3 】




「聞いて。かぁこ」


ユキは私の頬に触れると。

ゆっくりと身体を離して、私の顔を見下ろした。


「俺はずっと、お前から貰ってる」


そんなわけない。

思わず眉間に力を込めた。


ユキの親指が、私の目の下をそっとなぞる。



「怒ったり、泣いたり。嬉しいも、何もかも。どうしてだか……俺は、お前でしか感じられない」

「………」


「そばにいて欲しいから、優しくするだけ。離れてほしくないから、離れられないようにしてるだけ」

「………」


「俺、ズルい?」


ユキはそう言って、少し困ったように目を細めた。

私は首を横に振った。


ズルいのは私の方。


だって、ユキがそう言うなら。

彼の言う通り、このまま。


ドロドロになるまで甘やかされて、絆されてしまいたいと思ってしまった。


なのに、私は言ってない。

彼に何一つ返せないばかりか、できる返事を先送りにして、ずっと甘え続けてる。