余所者-よそもの-【 3 】




「あの日を思い出すね」

「リンコさんのお店の帰り道、ですよね」


私も同じことを思ってた。


酔っぱらった私は、今と同じようにユキにおんぶをしてもらった。

あの夜は……とても楽しかったな。


「……みんな。元気ですか」


ずっと尋ねたくて、尋ねられなかった。

何かあったらと思うと、とても怖かった。


だけど、ユキはあっけらかんと答えた。


「元気だよ」


私はユキの背中に、ぎゅっとしがみつく。


「……リンコさん、も?」


最後に見た、リンコの姿が頭から離れない。


千景とデックに車で連れ去られる私。

マンションの前で傷だらけになって、それでも手を伸ばしてくれていた。


「うん。なんなら一番元気」

「怪我は?治りましたか?」

「とっくの昔に」

「どこか……傷が残ったり、してませんか」

「してないよ」


ぎゅっと強張っていた指先から、力が抜けていく。