余所者-よそもの-【 3 】



――しばらくして。


「……獏さん」


開けっ放しの扉の先。

調合室のチェアに座る獏に、ベッドの上から声をかけた。


「なんだ?」


作業を中断して、こちらに歩み寄ってくる獏に、頭を下げる。


「ごめんなさい。食べきれなくて」


ベッドの上に組み立ててもらった机。

その上に置いたお粥は、半分以上残してしまった。


「なんで謝る?」

「せっかく作ってくれたのに」


申し訳ないと伏せた頭上から、獏の声が降ってくる。


「じゃあ今日は。晩飯を残した自分の事を許せ」

「……さっきの宿題ですか?」

「そう」

「こんなことでいいんですか?」


獏は答えなかった。

じっと私を見下ろしたまま、視線を外さない。