余所者-よそもの-【 3 】



「じゃあ、獏サマからの宿題」

「……宿題?」


「毎日一つ。なんでもいい。――自分のことを許せ」


「許す?」

「そうだ」

「許すって、どんなことを?」

「どんなことだと思う?」


わからないから聞いてるのに。


「許すってことは……やってしまった、悪いこと?」

「悪いことって、具体的には?」

「……なんだろう。約束を破るとか、人を傷つけるとか?」

「ふぅん」

「え、違うんですか?」


だったら教えてよ。

そう詰め寄るように尋ねた私に、獏は素知らぬ顔。


「さぁ?悪いことの定義なんぞ俺も知らん」

「獏さんが聞いたのに……」

「まぁ、難しく考えんな」

「でも宿題なんですよね?」


「今は飯を食え。宿題はテキトーにやりながら教える」


「………」


私は釈然としないまま、目の前のお粥を食べ進めた。


獏は先に食べ終えると、「あとは仕事だ」と言って、隣の調合室へと戻っていった。

カタカタ、とパソコンを打つ音だけが響く。