余所者-よそもの-【 3 】



だから、その晩。

千景が帰ったあと。


獏と二人で夜ご飯を食べながら、尋ねてみた。


「獏さん」

「んあ?」

「オランダの話、本気ですか?」

「あー本気、本気」


軽い返事。

本当、何を考えてるんだろ……この人。


「安心しろ。俺はロリコンらしい」

「何を安心しろと……」


千景の話が聞こえてしまっていたみたいだ。


「今んとこ、どうだ。迷ってんのか?」

「わからないですよ……何をどう考えたらいいのか」


すると――カラン、と食器にスプーンの柄が当たった音が響いた。


顔を上げれば、私の鼻の先に人差し指が突きつけられている。

獏が持っていたスプーンを手放し、指を一本立てていた。