余所者-よそもの-【 3 】



「………」


獏は何も言わず、じっと二人を見据えた。

千景が畳みかけるように続ける。


「薬だけ寄こしてくれれば、あとは僕が看るし」


「お前ら、なんか勘違いしてねぇ?」


冷ややかな目つきをする獏。

続けて、言い放った。



「お嬢ちゃん、お前らのところに帰る気ねぇぞ」



その瞬間。

二人の視線が、今度は私へと集まった。


眉間に皺を寄せたユキと千景。

縋るような言葉が、口々に浴びせられる。


「……どこに帰る気だ」

「まさか」

「なぁ。AnBarなら大丈夫だ」

「僕だって助けになるから。何の心配もいらない」


私は、

「………」


何も、言えない。