余所者-よそもの-【 3 】


獏のラボで過ごすようになって、数日が経った。

ユキと千景は、ほとんど毎日私の元に来てくれた。


「……じゃあ。また明日来る」


明日も会えるのに。

別れの挨拶を口にするユキは、いつも少し苦しそうで。


「はい……」


……私も、辛い。


ガラ、とユキが扉を開けると、そこに千景が立っていた。


「時間だ。さっさと出てけ」

「かぁこの身の回りのことは俺が全部やった。もうお前にやることはない。帰れ」


顔を合わせるなり、口喧嘩を始める二人。


「……ちょ、」

声をかけようとした、そのとき。

千景の後ろに、大きな人影が立った。


「お前ら、マジで出禁にすんぞ」


腕を組み、凄んだ獏。

二人はぐっと黙った。


やがてユキが足を踏み出すと同時。


「っていうかさ」と、千景が話しだす。

「もう点滴も外れたし、帰れるよね?」


その言葉に、ユキが足を止める。

「もう帰れるのか?」


二人の視線が獏に集中した。