余所者-よそもの-【 3 】



「かぁこ」


ユキは少し足早になって近づくと、手を伸ばして、私の頬に手を添える。

ベッドに横たわる私をまっすぐに見下ろしながら、ホッとしたように小さく息を吐く。


「どうだ、調子は」

「大丈夫です」


目を伏せると、ユキの後ろにいる獏に気が付いた。

「………」

腕を組んでこちらを見てくる獏の視線。

さっきのやり取りを思い出して、自分がダメなことを言ってしまったような気分になった。


「おい、色男」

「なんだ」

「お嬢ちゃんの着替え。持ってきたのか?」

「ああ」


ユキの手には、大きな紙袋が下げられていた。


「汗がひどい。後で着替えさせてやれ」

「わかった」

「あと」

「………」

「一応言っておくが、全ッ然『大丈夫』じゃねぇぞ、ソイツ」

「わかってる」


獏はユキの返事を聞くなり、静かに奥の部屋へと消えていった。