余所者-よそもの-【 3 】



「点滴は一旦今日で外す。窮屈だったろ」

「いえ……ありがとう、先生」

「先生じゃねぇっつの」


そうか、お医者さんじゃないんだった。


「鬼切 獏だ」


じゃあ。


「鬼切さん」

「やめろ」

「……え?」

「ガキのころ、散々それでからかわれた」


おにぎりさん。

……たしかに、海苔に巻かれたおむすびが絵に浮かぶ。


「同じ理由で、鬼さんも禁止な」

「……じゃあ、なんて呼べば」

「鬼ぃさんな感じで、お兄さん、だ」

「………」

「お兄ちゃんでも可」


「………」

この人、ちょっと変な人かもしれない。


「……獏さん」

「まあ、それでいい」