――どうして、私はここにいるんだろう。
ここは病院?
でも、無機質なコンクリートに覆われたここは、とても病院っぽくない。
カチャカチャと頭上で取り替えられる点滴。
そこから伸びる管に繋がれた自分の腕。
ぼんやりとした視界の端に、白い何かが映る。
「………」
白い服を着た……人。
この人は誰?
いや、私はこの人を知ってる。
何度も顔を見てる。
ずっとそばで世話をしてくれている人だ。
「……お医者さん、ですか?」
「医者じゃねぇよ。俺は創薬師。薬をつくってる」
「でも……点滴」
「こんなもん医者じゃなくても、サルでもできる」
……サルにはできないと思う。


