「帰れ。二人ともだ」
首根っこを掴み、部屋の外へ。
獏はもう問答無用で二人をラボから追い出した。
「そうそう。チカはわかってるだろうが、ここの場所は他の誰にも言うな?」
ユキがちらりと獏を見る。
「ここは基本、人の出入りを許さねぇ。――なぜなら秘密基地っぽさがなくなるからだ」
そう、実にくだらない理由を言い残し。
バタン、と、扉を閉じた。
――翌日の朝。
寝起きの獏が、コーヒー片手に外の空気を吸いに表へ出た。
すると。
「様子はどうだ?」
「意識は戻った?」
扉の前。
左右に分かれて座り込んでいた二人が、揃いも揃ってカナコの様子を尋ねてくる。
獏は顔をげっそりとさせ、
「……キモ」
とだけ言って、扉を閉めた。


